2008年06月05日

スポーツ新聞の行方

まずはこちらをお読み下さい。思わず唸ってしまう話です。

『スポーツ新聞が亡くなる日』
Sports Times × 論スポ

私もたまにではありますが、通勤の共にスポーツ新聞を買うことがあります。目的は野球か競馬の記事。他はまあ、目を通す程度。リンク中にある「情報が浅く、一遍化」という言葉を、「うん、まあ確かに…」と肯定してしまいます。結局のところスポーツ新聞が満足させているのは、その2競技のファンだけじゃないでしょうか。たぶんサッカーファンは満足しないだろうし、バレーやバスケのファンには問題外。ゴルフや格闘技のファンがどうなのかまでは、私自身に興味がないのでわかりかねますが…。

紙代の高騰については、私自身が(コピー用紙ですが)売る側にいますので、よ〜くわかります。かといって値上げは読者離れを加速させるから、そう簡単にやる訳にもいかない。経費節減で支局を撤退させるなどの社内努力はするものの、そうすることで内容が薄くなってしまう。そこに持ってきて、

「取材には規制、規制、申請書、申請書ばかり」
「どんどん発信する側にコントロールされるようになってきますね」

という状況が追い討ちをかける。おそらくその「規制」が最も少ないのが、野球と競馬なんでしょう。ベテラン記者が多くて、いい記事を書けるのかも知れません。でもそれ以外の競技は、表面的なことをなぞるだけの記事が多いように思えます。何でも載ってるけど、欲しい情報は何もない。まるでかつてのダイエーのようです。そう、スポーツ新聞は、昔ながらの百貨店。

週刊や月刊の専門誌を買えば、もっと良質の情報が手に入ります。新聞の利点は速報性と多様性ですが、今は新聞を買わずとも携帯で得ることができます。WEB上にはより多様な情報があり、メディアのサイトだけではなく、チームのホームページや、選手のblogから発せられる生の声があり、ファンのblogにも優れたレポートが多くあります。

私はバレーファンなので、毎度そちらの話になってしまうのですが、新聞の記事は見るに値しません。唯一の専門誌は事実上、協会の広報誌。大きな大会の前に出る「Number PLUS」などには、読み応えのある記事もありますが、基本的にバレーファンの多くは、紙媒体に期待をしていないはずです。

スポーツナビにOQTの期間中、東レ男子チームの小林敦コーチがコラムを連載しています。

「北京五輪への道」
小林敦の五輪最終予選解説

特定の選手をミーハー的に応援している人はともかく、バレーボールという競技自体の面白さに魅せられているファンにとっては、こういうのが読みたかったんだ! と思わせてくれる内容です。かといって、スポーツ新聞にこれをそのまま載せても、理解できる人は少ないでしょう。途中で読むのを止めてしまう人が出るかも知れません。ただバレーボールにおける戦術ってものが、あまりに語られなさ過ぎると思うのです。何かといえばサーブレシーブにばかり問題を帰してしまう傾向が強い。わかりやすいですが、それでは一面的に過ぎて、問題の本質を見誤ってしまいます。

スポーツ新聞でも専門家によるコラムは載っていますが、概して扱いが小さく、内容も無難になりがちです。もっと突っ込んだもの、厳しい指摘が欲しいところですが、その競技の統括団体やチーム、選手個々人との関係を考えると、なかなかそういうことは書けないものなんでしょうか。以前に取り上げた中西美雁さんの言葉を思い出します。

  『自分はそういう「メディアの文法」的な無難な文章じゃない、
  掘り下げたもの、対象となる選手やチームに、ある意味戦いを
  挑むようなものが書きたい』

  『通り一遍のきれい事でない、掘り下げるようなドキュメンタリー
  って選手やチームだけじゃなくて読者にもそっぽを向かれる覚悟と
  エネルギーはいるし、、、、現況、発表する場がないんですよ、
  ぶっちゃけ』

「百貨店不況」なんていう言葉があったくらい、広く浅く商品を取り扱う形態の店舗は、厳しい経営状況におかれていました。有効な対策を打てなかったところは、容赦なく淘汰されていきました。スポーツ新聞が置かれている状況は、これに似ているように思えます。現在、複合型大型店舗の主流は、専門店街(ショッピングモール)に移っています。スポーツ新聞はどんな手を打つんでしょうか。
posted by 千酔亭 at 21:34| Comment(8) | TrackBack(0) | スポーツ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
ごぶさたです。
スポーツ雑誌ですが
ウインドサーフィンのはもっとひどいですよ。
国内での出版は2誌のみで
ほとんどのページがメーカーのカタログで占められています。
記事といえば毎回同じ内容で
よくもこう同じ内容で毎月文章が書けるものだとある意味感心させられたりしています。
競技人口・ファン人口の少ないスポーツを好きになるとたいへんですね。

ところでブログのデザイン変えましたね。
今までのもよかったけど
こっちの方が私は好きです。
Posted by なお at 2008年06月06日 12:18
スポーツ新聞には前から思っていたこともあったので、ちょっと文章書きました。
アメブロに書いたのだけれども、やはりトラックバックできないようです。
http://ameblo.jp/kaz10000/entry-10103662623.html
Posted by kaz10000 at 2008年06月06日 14:36
> なおさん
ほとんどのページがメーカーのカタログって、それはバレーの雑誌より
はるかにひどいですね…。まあ、それぐらい載せないと採算が取れない
ってことなんでしょうか? でも買う人がいるのは、その広告が目当て?

デザインは色々と試してみて、全体の色が濃い方が写真も引き立つと
思って変えました。私もこちらの方が気に入ってます。


> kazさん
トラバできない理由が不明です。設定全部確認して、問題なしでした。
自分で自分にトラバしてみましたが、それは問題なく受付されました。
禁止設定もしてないし(するわけない)、どうしてなんでしょ?
Posted by 千酔亭 at 2008年06月06日 18:01
うん。どうしてなんでしょ?
Posted by kaz10000 at 2008年06月06日 18:09
新聞料金というのはここ何十年か変わってないと聞きました。従兄弟が某新聞社の記者なもので・・・あと何年後に新聞の購読料も上がるみたいですよ〜
新聞にはチラシがありますからね〜読者が減ってもチラシ料がガッポリ入ってくるので、新聞が無くなることはないんじゃないかな〜読者の新聞離れの心配より「押し紙問題」の方が販売店なんかは頭を痛めてそう・・・
F1情報を求めて日刊。
新日とUWFの全面対決の時に九スポ(東スポ。九州は夕刊紙じゃないんですよね〜)
なんか買いよったけど今はインターネットであらゆるジャンルのスポーツの速報が見れますからね〜

小太郎と名乗ってましたが、他所で「小太郎」や「小太郎2」なんか出現してきて(悪意は無いんでしょうが)分かりにくいんで名を変えます〜
Posted by 夕焼け at 2008年06月07日 23:36
新聞代も月刊購読はどうか知りませんが、駅売りでは何年か前に10円上がってたはずです。
そう遠くないうちにまた大幅に上げざるを得ないでしょう。紙代の高騰は半端じゃないです。
チラシが入るのは一般紙ですし、スポーツ新聞とは違います。スポーツ新聞は駅売りの方が
多いですから。

携帯や会社のPCでニュースサイトを見ることを考えたら、スポーツ新聞の存在価値は
どんどん薄くなっていきそうな気がします。載せる情報を絞り込んで、その分内容を
深くするほうにシフトしてはどうかと思っています。

お名前の件は了解いたしました〜。確かにいましたもんね「小太郎2」さん。
Posted by 千酔亭 at 2008年06月08日 00:43
数字は10000くらいにすればややこしくないのだ。
Posted by kaz10000 at 2008年06月08日 01:21
うん、確かに10000は他に見かけない。
Posted by 千酔亭 at 2008年06月08日 23:07
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