2008年05月22日

『論スポ』への期待

今日5月22日、新しい雑誌が創刊されました。『論スポ』という名前です。「本格スポーツ議論マガジン」というサブタイトルがついています。「地球環境論」とか「スポーツ環境マガジン」とか、無用の付加価値をつけてますが、まあ広告を得るための方便でしょう。概ね自分が望む方向の雑誌になってくれそうな気がしています。

Ronspo080522.jpg

巻頭にある、編集長 本郷陽一氏(2年前に廃刊になったSPORTS Yeah!の編集長であった方です)が創刊の辞を載せています。「世にあるスポーツメディアに不満だった」という言葉から始まる、決意表明とも受け取れるその文章を読んで、安くはありませんが、買って読んでみようと思いました。

「(既存のスポーツメディアから)批判、議論は生まれない」
「スポーツを論じようと努力すれば必然、不満の本当の正体が見えてくるのではないか」

まさにそうだと思います。ただ頑張れ頑張れと応援しているだけでは、問題の本質は何も見えません。結果に一喜一憂してそれでおしまい。なぜそうなってしまうのか考え、掘り下げて見ることで、試合の見方や、応援する選手・チームへの接し方、競技全体が抱えている問題をも把握することができるようになります。私は、自分が最も好きなスポーツであるバレーボールについて、的外れなところもあるかも知れませんが、自分なりの見方や考え方をここに書いてきたつもりです。

ともするとこの国では、批判すること自体がおかしいことのように扱われることがあり、浪花節が幅を利かせてしまいます。一部には単なる感情的な批判もあることは確かです。でも真剣に考えているからこそ問題意識が芽生え、それを理性的に分析・検討した結果の批判であるなら、それは誰にも非難される筋合いのものではありません。

この雑誌では、そこから議論を生み出そうとしています。雑誌だけでなく、 "Sports Times"というWEBサイトも設け、メディアミックスでの参加型ジャーナリズムを目指しているようです。その意気やよし! あとはどれだけ実質が伴うかですが、じっくりと見守って行きましょう。参加できそうな題材なら、自分もそこに加わりたいと思います。読者(閲覧者)がこういうメディアを育てていかないと、日本にスポーツジャーナリズムは根付きません。大マスコミ主導の「シャンシャン報道」には、もう心底飽きましたから。


まだ少ししか読んでいませんが、バレーの記事もちょっとありました。何と中田姐さんと白井貴子さんの対談です。目次を見ると「死ぬまで頑張るんだという覚悟」というタイトルがついています。2mくらい引きました(笑)。記事はたった4ページですが、酒を飲みつつ4時間も語っていたらしい…。離れたところで全部聞いていたかったですね(爆)。

どうしても昔話になってしまうところが多いですが、2人ともちゃんと問題意識は持っているようです。でもその問題を動かすには至らない。というか、問題意識を持っている人が、バレー界の中枢に入っていけない。中田もテレビが主な仕事場だから、問題の根本には突っ込めないんでしょう。でも白井さんがなかなかいいキャラクターのようで、言いにくいことをハッキリ言っています。罪がない程度に引用します。

編集部:(OQTで)エースの栗原はどうですか?
白井:え? 栗原エースなの?
編集部:ではエースは誰ですか?
白井:エースっているの?

白井さん、素敵です(笑)。むしろ中田の方が昔話に傾きがちですかね。でも「外から見ていると、たまに個人競技を見ているような錯覚になる時があります」という発言には、全面的に同意します。日本語おかしいですが、これは編集者のせいか? 両者とも竹下と高橋に苦言を呈してもいます。

それ以上は書かずにおきましょう。ぜひ読んでみて下さい。かくいう私も、会社帰りに買って、電車の中でこの対談記事を読んだだけなので、これからじっくり見ることにします。五輪前ということもあってか、ホッケーや重量挙げといったマイナー競技にも光を当てていて、そういうところも面白く読めそうです。
posted by 千酔亭 at 21:05| Comment(9) | TrackBack(0) | スポーツ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
白井さん、素敵すぎ(笑)。
滅多に外に出ない私が今日は本屋さんに行ったのに、
全然気づかなかった…。
タイトル「死ぬまで頑張るんだという覚悟」は確かにものすごいですが、
「酔いどれ4時間トーク」という小見出しがすべてを台無しにしているような
気もする…「酔いどれ」て…(>▽<)
でも確かに面白そうな雑誌ですね。
まずは立ち読みしてみるかな(ケチ)。
Posted by madoka at 2008年05月22日 21:23
こんばんは。

早速これは読まねば・・・と思うような雑誌ですね。「酔いどれ4時間」ですか(笑)それで「死ぬまで頑張るんだという覚悟」・・・内容が気になります。

昨日の記事で久しぶりに「テメェらコノヤロー」を観て懐古に浸っておりますが、やはりああいう「締め役」がいないといけないんでしょうね。

4年前のチームを今にして思い出すと、吉原ってホントに凄かったんだなぁということをしみじみと思います。あのようなチームはなかなか出来上がらないかと。

Posted by 古都の侍 at 2008年05月22日 21:27
> madokaさん
同じテーブルには座りたくないですよね(((( ;゚Д゚)))ガクガクブルブル
写真を見ると、2人とも日本酒飲んでるようです。最後どんな感じだったのか、
怖いもの見たさでワクワクもします(笑)。

東京近辺で今日発売だから、もしかすると1日遅れるんでしょうか?
立ち読みでもなんでも、ちょっとのぞいて見て下さい。


> 古都の侍殿
ども、こんばんは。

酔っ払った中田久美に4時間つきあう覚悟はありますか?(笑)
吉原のような強いキャプテンシーをもった選手は、Vリーグ中を探しても
なかなかいないと思います。今期のVリーグ決勝に進んだ両チームには、
それぞれ素晴らしいキャプテンがいましたよね。人選は慎重にやらなきゃ
いけないんですよ。本当に。
Posted by 千酔亭 at 2008年05月22日 21:54
はじめまして。論スポ!編集長の本郷です。検索していて、ここにたどりつきましたが、千酔亭さんの文章を読み涙が出るほど嬉しかったのでコメントしました。どこまでできるかわかりません。意思や意気はあるが、千酔亭さんの言われるように実質が伴うかどうか。頑張りますなんて、気の抜けた言葉は口にしたくはありません。ただ、千酔亭さんが、800円を出していただき、我々のやりたいモノに共感してもらったことは力強く感じました。厳しい意見を論スポにも向けていただき、実のあるスポーツメディアに育てていって欲しいと思います。それでは。また。論スポWEBにも書き込んでくださいね!
Posted by 本郷陽一 at 2008年05月23日 20:31
> 本郷様
コメントありがとうございます。しょぼいblogへようこそ。
とりあえずお茶でも( ^^)_且~

私はたまたま書店の店頭で貴誌を発見したのではなく、いつも見ている「SPORTS運慶」さんというサイトで情報を得て購入しました。スポーツジャーナリズムを取り巻く環境が厳しいだろうというのは、大方想像がつきます。だからこそここで取り上げることで、ほんの少しでも広がりを生み出せればと思いました。1日のアクセス数がたかが350前後のblogですが、それでも何か影響を与えることはできると思っています。地道に少しずつ広げていきましょう。

バレーボールというマイナー競技を愛する者としては、このスポーツに巣食う数々の根深い問題を取り上げて欲しいと思います。私のblogにも書いてますし、サイドバーの"Fabourite Sites"にある「suis annex weBLOG」様や、「ベリーロールな日々」様に、より質の高い記述があります。今後取り上げる機会がありましたら、ぜひご覧ください。

私にも意見を言えるような件であれば、どんどん参加したいと思っています。期待しております!
Posted by 千酔亭 at 2008年05月23日 22:37
まともなバレーボール選手ならコートで死ぬのは本望でしょう。
ニセモノが幅を利かせる世の中ですが。

野球記事が中心だと気付いて最近は買っていませんが、「.vs」という雑誌が創刊当時お気に入りでした。
野球に関しては古田の日本シリーズでの配球だけにスポットを当ててみたり、テーマを絞り込んで分析していく面白い雑誌でした。

それと比べてどうですかね?
毎回バレー特集があると良いのですが。
Posted by kaz10000 at 2008年05月24日 03:37
もちろん「それくらいの覚悟で」という例え話ですが、いろいろなことを犠牲にしてきたんだなというのはわかります。

vsもすでに廃刊ですよ。技術論や戦術論的なことより、人にスポットをあてつつ、そのスポーツの現状に触れる…というような内容が多かったですかね。マイナー競技の記事が多いせいでしょうか。

まあ、とりあえず立ち読みをお勧めします。
Posted by 千酔亭 at 2008年05月24日 16:16

こんばんは。
酔いどれ4時間を読みましたが、頷けるし納得できるしで非常に興味深かったですね。JVA広報誌と揶揄されているあの月刊誌にてこういう内容が扱われるとバレー界も少しは変わり気が・・・
選手としての自覚を問うところや、全日本の課題の指摘など久々に痛快なものを読んだように思いました。
しかし、「死ぬまで頑張るんだ」って・・・私も2mくらい引きますね(苦笑

Posted by 古都の侍 at 2008年05月29日 00:17
あの広報誌にこの内容は無理でしょうね〜。批判精神皆無ですからね。それよりバレー専門誌がもう1つできて欲しいです。でも最近の中西美雁さんのblogに出てくる「圧力」という言葉を見るにつけ、それさえ難しい気がしてしまいます。JVAはバレーを発展させる気があるんでしょうか?
Posted by 千酔亭 at 2008年05月29日 21:22
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