2007年05月23日

木を見せて森を見せず

朝、電車に乗っていると、隣にいたひとの新聞が目に入りました。ハニカミ王子? あ〜また始まったか。マスコミの神輿かつぎが。ハンカチ王子の類似品みたいだな。まあ、当然2匹目のドジョウを目論んでいるんでしょう。

当たり前ですが、そう呼ばれている当人達には何の非もありません。ただ一般大衆の関心を集めそうな匂いが、他の人よりも強いだけ。マスコミはこの匂いが大好きで、時には強引に刷り込んでしまうことすらあります。種目は問いません。常に「匂う」アスリートを探しています。例に挙げた石川遼や斎藤佑樹の他に、最近だと浅尾美和もそうです。女性の場合、別の目的で見る男も多いので、なおのこと気の毒なところがあります。ましてビーチバレーですからね。

マスコミに目をつけられると、のんびり街を歩くことすらできなくなります。とにかく匂いのするうちに、これでもかというくらいに露出し、知る必要もない過去をほじくり返し、プライベートまでも追い掛け回します。どこにカメラがいるかわからないような生活を、皆さん想像できるでしょうか。

女子にばかり関心が集まっていたゴルフは、これ幸いとばかりに石川を前面に出そうとするでしょう。斎藤への注目度を当て込んで、六大学野球はテレビ中継まで始まりました。ビーチバレーも観客が一気に増え、浅尾フィーバーと言われる異様な状態。

悪いことではありません。しかし問題なのは、ブームに乗ってきた人が数年後に「競技自体のファン」として定着してくれるかどうかです。

マスコミは匂いが弱くなったらさっさと離れます。それと共に去っていくファンも当然出ます。次なる「匂うアスリート」に鞍替えして、新たなブームを追いかけるでしょう。国内レベルでマスコミが追いかけるのはあくまで個人であって、チームや競技全体ではありません。そこまで広げたら強い匂いも薄れてしまう。

今日の記事タイトルに私が込めた意味をお分かりいただけるでしょうか。

森を見せるのは各競技の統括団体の役目です。マスコミのやり方におんぶにだっこでは、現在の高い注目度も一過性のブームに終わってしまいます。個人の魅力に惹かれて来た人に、競技自体の面白さや奥深さをどう伝えるか、大いに知恵を絞ってもらいたい。

危機感の薄い日本プロ野球機構や、日本バレーボール協会のようになってはならない。


posted by 千酔亭 at 21:31| Comment(2) | TrackBack(0) | スポーツ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
お久しぶりです。
よくよく考えたら、こちらにコメントするの初めてでしたね。

今回の記事を読んで、共感する内容でしたのでコメントすることにしました。

浅尾選手の例でいえば、『水着以外に見せ場をつくれなかった』などという記事を目にすると、同じ女性として憤りすら感じます。
これだけ競技の認識度をあげた彼女は素晴らしいし、この人気を競技そのものに定着させなければいけませんね。

バレーボールに関しては、全日本での特定の選手への変な持ち上げやジャニの応援を止め、Vリーグの盛り上げにも力を入れてほしいです。
Posted by ゆう at 2007年05月24日 11:47
おお、ゆうさんではありませんか。
コメントありがとうございます。

マスコミの視点は結局、競技そのものにはないんですよね。
あくまでも個人。ルックスが良くて、そこそこ実力があれば、
あとは編集次第でどうにでもなってしまう。

だからこそ、競技自体の面白さを伝えるのは協会の役目だと
思うんです。そうじゃないとマスコミが作ったイメージを
追うだけで終わってしまう。それじゃあまりにもったいない。

ブームで終わらせないための工夫と努力を望みたいところです。
Posted by 千酔亭 at 2007年05月25日 22:23
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