2007年03月09日

存続への微かな不安

Vリーグは野球と同じく企業スポーツであり、リーグ自体の理念はともかく、企業側の視点から言うなら、チームをもつことは会社の宣伝やイメージアップを主目的にしています。チームが赤字でもそれは「広告宣伝費」や「福利厚生費」であり、そこに投資するメリットがある限りチームは存続できます。

しかし過去の多くの例が示すとおり、会社の経営状態が悪化すると真っ先に切られるのはチームです。それが実質的な利益を生み出さないのなら、なおのことやり玉に挙げられます。野球やサッカー、陸上、バスケットボール等々、挙げ始めたらきりがないくらいです。

バレーボールでもこれまでに多くの「廃部」がありました。名門中の名門であった日立をはじめ、ユニチカ、東洋紡、イトーヨーカドー、ダイエーといったリーグ優勝のあるチームから、最も近いところで茂原アルカスに至るまで、残念なことが何度も繰り返されています。買収する企業が現れ、全体移籍を果たせたらラッキーではありますが、そうはいかない場合もあり、応援してきたチームがバラバラになってしまったら、本当に切ないものでしょう。


武富士バンブーの前身はイトーヨーカドー・プリオール。全体移籍を果たせた幸運なチームです。今のところ優勝は果たせていませんが、比較的堅実な成績を収め、吉澤智恵のような人気選手もいますが、しかしこのチームが人気チームかと聞かれると言葉に詰まります。

先日の川越大会は、土・日ともチケットがソールドアウトになっていましたが、それがホームチームたるバンブーの人気によるものかといえば、はっきり言って違います。土曜日は大山加奈や木村沙織のいる東レ、日曜日は竹下佳江や菅山かおるのいるJTが出場しており、注目度は明らかにこちらが上。さらに土・日とも杉山祥子を擁するNECと、栗原恵が所属するパイオニアも出ており、むしろバンブーは脇役のような感じでした。近くにパイオニアの工場があるようで、2階席の半分以上を占める応援団席には、ちょっと閉口しましたが、企業スポーツである以上、これが現実です。


…前置きがちょっと長過ぎますね。結局何が言いたいかといえば、今日の記事タイトル通り、武富士バンブーというチームの存続に、私はやや不安を感じているのです。

『武富士の今期、最終赤字3338億円に下方修正』 NIKKEI NET 1/31

『武富士、5月末までに有人91店を閉鎖』 NIKKEI NET 3/2


過去の廃部(名目上は休部だったりしますが)事例を引くまでもなく、こういうのは明確な黄信号です。会社の経営状態がチームの存続に直結する企業スポーツでは、もういつ切られてもおかしくない状態と言えます。もちろん「今年の5月で廃部」とか、そこまで切羽詰っている訳ではありませんが、黒鷲旗が終わった頃にそんな発表が出ないか訝ってしまいます。

「まさか」と思うかも知れません。でも過去に廃部になったチームのファンだった方は、誰もがそう思ったはずです。消費者金融の業界は法令改正の影響で厳しい状況を迎えており、武富士がそういう決断を下しても、それ自体は驚くほどのことではありません。


もちろん私はそうならないことを願っていますが、しかし同時に、企業スポーツの限界をはっきりと悟り、地域密着の思想にシフトできないものかも考えています。実現には山のように問題があり、簡単に行くことではありません。しかし岡山シーガルズが既にクラブチームとして存在し、同じ埼玉県内には最高の成功例たる浦和レッズがいるのですから、学べることは多いはずです。

Vリーグのあるべき姿と、マスコミとの関係、地域密着型の方法論、バレー界全体の進むべき方向など、また改めて書こうと思っています。
posted by 千酔亭 at 21:42| Comment(0) | TrackBack(0) |  → 武富士バンブー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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