2006年08月28日

ワールドグランプリ観戦記 vsロシア

韓国ラウンドの第3戦、ロシアとの試合はセットカウント 0-3 のストレートで
敗れました。1セットくらいは何とかなるかなと思ってましたが、ダメでしたね。

柳本監督は韓国戦に引き続き、落合を先発起用してきました。目的はもちろん
サーブカットの安定でしょう。第1セットを接戦に持ち込めたのは、その効果も
あったと思います。まあ、落合はあまりキャッチしてないんですけどね。菅山が
比較的安定したレシーブを見せ、木村も切れのいいスパイクを決めていました。

しかし…というか、だからこそと言うべきか、第2セットからロシアはサーブを
明確に木村狙いにしてきました。東京ラウンドでブラジルが取ったのと同じ作戦。
レシーブが乱れ、レフトへの2段トスが多くなり、落合がブロックにつかまる。
落合は第1セットでもシャットされたり、極端に上を狙ってアウトになったり、
ロシアのブロックに対応できない場面がありました。


スピードとテクニックで勝負するタイプの落合にとって、2段トスばかり上がって
くるのはかなり辛い。所属の久光製薬では、そういうのは専らケニアの役割で、
落合はあまり打っていないはずだ。速攻も封じられる。木村もバックアタックを
打てない…。小山の投入は少しタイミングが遅かった。

小山はブラジル戦に引き続きよくやったと思う。もうちょっとトスを集めても
いいんじゃないかと思ったほどだ。彼女は落合と全く反対のタイプ。ズバ抜けた
跳躍力を生かしたスパイクは実に豪快だが、ミスもまた豪快。守備はザルだし、
繋ぎもヘタ。久光でレギュラーを取れないのはそのため。

とは言え、今のところ目立ったミスは出ていないし、かなり調子が良さそう。
相手や状況に応じて両者を使い分ける形が今後も続くでしょう。しかし小山が
入ると、木村の守備の負担は増す。第3セットもキャッチの乱れを修正できず、
終盤には高橋も崩れ始めた。こうなってはどうしようもない。


岡山ラウンドに向けて、ピンチレシーバーとしてでも井野を登録すべきだろう。
木村は今後も狙われる。少なくともイタリアとブラジルは間違いなく狙ってくる。
彼女に冷静になれる時間を与えるためにも、交代をもっと有効に使うべきだ。
柳本監督の後手後手に回る選手交代を見ているとジーコを思い出す。何のための
控えメンバーか。高橋翠を使うつもりがないなら、なぜ板橋を登録しない?

NEC的スピードバレーをやるなら竹下の方がいいかも知れないが、彼女のトスでは
大山は生きない。栗原が戻ってきても(戻らない気もするが…)やはり生きない。
柳本監督はメグ・カナに期待するようなことを言いながら、やっていることは
全く逆だ。北京まで竹下・高橋メインで行くのだろう。この2人の技術の高さは
疑うべくもないが、同時にこの「職人コンビ」は周りを萎縮させる。


試すと言っていた2セッターも見られずじまいになりそう。監督がこう中途半端では、
木村も高橋翠も気の毒だ。アテネ後に自分がイメージしていた理想の全日本像から
どんどん遠ざかっていく。いっそのこと「チビっ子スピードバレー」に逆戻りしては
どうかとさえ思う。

岡山ラウンドではドミニカ、イタリア、ブラジルと対戦する。現実的に考えれば
勝てる可能性があるのはドミニカだけだろう。センターとレフトを1人ずつ削って
板橋と井野を登録することだ。他に道はあるまい。

posted by 千酔亭 at 22:29| Comment(6) | TrackBack(0) | バレーボール | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
こんちには!
TBありがとうございます

確かに、うまく歯車があってないように思います
千酔亭さんのブログ読んで、柳本JAPANのコンセプト(理想チーム)って何だろうって思っちゃいました

カナさんが大砲と言われるのでしたら、もっともっと、自分が大将って感じでいかないと。。カナさん、優しすぎる気がします
Posted by kerri at 2006年08月29日 13:07
前以前、あなたのブログを批判してしまったみさきです。

あなたの理屈と謎な精神論?みたいなものが許せなかったのですが、今は冷静に見ることができています。私もいろんな見方が変わってきました。

もちろん、観戦してただ単純に感動!面白い!と思ってみているのですが、日本の欠点とか管理人さんに具体的な意見を言ってほしいと言われたので・・いちおう考えを・・。

私が今まで試合を見てきて思うこと、それはなんでサーブレシーブにそんなにこだわるの?ということです。
サーブレシーブにこだわるんだったら、去年の高橋、吉澤、菅山、櫻井のレシーブ陣
達の方が上。でもそれじゃあ勝てないことが分かって高さの面、パワー面を考えた布陣にしたんですよね。
でも、それがいまいち活かしきれていない。大山の不調がなんとも言えず寂しいですが、大山と戻ってくるかは分かりませんが栗原、あたりの力をうまく機能しなければいけないと感じます。
サーブレシーブを崩しちゃいけない、サーブレシーブを崩されたために日本のバレーが出来なかったと敗戦でコメントするのが目立ちますが、では崩された時にどうやって点を取るかを考えなければいけないと思います。
コンビバレーコンビバレーと言っていれば、ブラジル、ロシアはそれを崩すためにとんでもなく強いサーブで狙ってくるのは当たり前です。

日本のサーブが弱いこと、ブロックが少ないこと(背の低い選手がいるのでしょうがないですが)も問題ではないかと・・。

こんな感じです。多分、とても薄っぺらく感じるかもしれないですし、こんな意見しか言えないのかよ、って思われるかもしれませんが・・
Posted by みさき at 2006年08月29日 14:39
kerriさん、コメントありがとうございます。
ブログ、時々拝見しています。

アテネ五輪の後、こんな大型チームを夢に見ませんでしたか?
レフトにメグ・カナ、ライト/セッター対角に木村と有田、
センターに大友と荒木。

今となっては絵に描いた餅ですが、平均身長184くらいですよ。
レシーブが相当不安ですが、北京五輪まで時間をかけて
鍛えていけば何とかなるだろうと。柳本さんならやってくれる
だろうと。そう思っていました。でも現実は…。

記事中に書きましたが、大山のやりたいバレーと、竹下の
やりたいバレーは正反対です。現状では大山が竹下に合わせる
しかないでしょう。身体を絞って、スピードをつけて、
平行を打てるようにならなきゃいけない。

柳本さんの方針が中途半端過ぎるんですよね。大山にも
監督や竹下とぶつかるくらいの気持ちを見せて欲しい。
Posted by 千酔亭 at 2006年08月29日 21:47
みさきさん、コメントありがとうございます。

その人なりに考えて書き込んでくれたことに対して「薄っぺら」だの、
「こんな意見」だのとは口が裂けても言いません。自分の意見を管理人が
「書き残す」ブログと、不特定多数の人が「言い捨てる」掲示板とは
趣旨が全く違います。ご理解下さい。

サーブレシーブは、バレーボールの中で最も重要なことだと思います。
セッターにきちんと返れば、クイック、時間差、ブロード、レフト、
ライト、バックアタックと攻撃の選択肢が広がりますが、乱れてしまうと
2段トスしかなくなり、相手にブロックとレシーブの陣形を整える時間を
与えてしまいます。どれだけきちんと返せるか、逆に言えばいかに
サーブで相手を崩すかが、バレーの根幹だと思います。

ご指摘の通り、日本でサーブレシーブの上手な人といえば、ほぼ例外なく
小さい選手です。でも、そういうタイプで固めるとブロックが低くなり、
先日のロシアのような相手には、上からドッカンドッカン打たれることに
なります。これではどうにもならない。

ここは意見が合わないかも知れませんが、私は大山が「不調」だとは
思っていません。竹下が大山を生かすようなトスを上げていないこと
こそが問題だと思います。もしこれまでの試合をビデオに撮っていたら、
そこに的を絞って見直してみてください。セッターを誰にするかで
そのチームの性格はある程度決まってしまいます。増して竹下のような
クセの強いタイプならなおさらです。

もちろん大山自身にも合わせようという努力は必要です。サーブカット
フォーメーションに入っていないことの影響をモロに受けているのは、
他ならぬ後輩の木村です。2段トスを豪快に打ち切れる貴重な存在だけに、
少しの間全日本を離れてでも、みっちり鍛え直して欲しいと思う。

別の方へのコメントとして書きましたが、北京ではレフトにメグ・カナ、
ライト/セッター対角に木村と有田、センターに大友と荒木なんていう
メンバー構成を夢見ていました。問題が多々あるのはわかっていますが、
時間をかけて熟成させていけば、夢をもてるメンバーだったと思います。

私もVリーグを見に行っているときは、そこまで考えていません。
吉澤が活躍して武富士が勝てば、それだけで嬉しいんです(笑)。
Posted by 千酔亭 at 2006年08月29日 23:10
はじめまして。
ベレーボールのリンクからこちらに辿り着きました。
世界バレーが楽しみですが、怪我人続出でどうなってしまうんでしょうね。
やはり又木村は狙われてつぶされてしまうんでしょうか・・・心配ですね。
Posted by ABLY at 2006年10月27日 02:24
ABLYさん、コメントありがとうございます。

怪我人が出ても補充できればいいんですけどね…。
ワールドグランプリ後に誰も入らなかったことの方が
私はショックでした。いや、もちろん怪我人なんて
出ないに越したことはありませんけど。

木村と高橋は日本の早いコンビバレーの核であり、
サーブキャッチの要でもあります。安定度の高い
高橋より木村を狙う方が、相手にとっては効率的
なんでしょう。

去年のVリーグでもファイナルラウンドで武富士が
徹底して木村を狙って、レギュラーラウンドでは
全敗だった東レを破りました。

木村自身が乗り越えるしかありません。裏を返せば
それだけ恐れられているんです。
Posted by 千酔亭 at 2006年10月27日 22:03
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